私に足りないものは「野心」だ。

私に足りないものは「野心」だ。
林真理子著「野心のすすめ」
林真理子著「野心のすすめ」

私は滅多に林真理子さんの著作を読んだことがないのですが、昔々雑誌「anan」などでエッセイを連載されていた頃には、よく読んでいました。

「anan」をあまり読まなくなってから、かなり経つのですが、先日ふと書店でこの本を見つけて、「新書サイズだし、このくらいの本の厚みなら、読めるかな」と思いました。
私は鬱で休職するようになってから、昔よく読んでいたビジネス書や文字ばかりの分厚い本が読めなくなってしまっているのです。
昔はそんなの全然苦にならずに読んでいたんですけどね。不思議ですね。ちょっとした拒否反応みたいな感じになっています。
(だからこそ、ファッション雑誌を読むことが多くなっているのですが・・・)

読んでいると、実際に彼女が「anan」などでエッセイを書いていらしたり、その後バッシングを受けたりしていたのを見聞きしていた(もちろん個人的な知り合いではなく、読み物などで読んで知っていたということです。)ので、バッシングを受けていた頃の彼女自身の心情などが書かれてあるのを読むと、簡単に言ってはいけないような気がするのですが、何となく「わかる」気がするんですよね。

時代的にバブル絶頂期でもあったので、今とは違う意味で、「何でもあり」な世相でしたし、活躍している人たちのパワーというのは、尋常ではなかったんですよね。
とはいえ、玉石混交ではあったのですが、その頃活躍していた「超一流」の人たちは、今でも「超一流」なわけです。
反対に二流三流、ましてや時代に乗り切れなかった人々は、今もバブル期の負の遺産に苦しむ人も多いのです。

「ありのままでいい」と言う言葉は、最近よく耳にする言葉です。
それを聴く度に、私は自分が実は野心家なんだということに気付かされてしまうのです。
「ありのまま=現状維持」というように捉えてしまって、それは「停滞」と感じてしまい、自分の「野心」の持って行き場がなくて、困ってしまい、ましてや「野心」を持つことに罪悪感まで感じてしまうわけです。

かといって、鬱である現状、私にとっては今、自分の「野心」は空っぽの器でしかありません。

今の私に足りないものは「野心」だ。

と気付かせてくれた一冊でした。

野心のすすめ (講談社現代新書)
野心のすすめ (講談社現代新書)

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